M2Mとは?今後の製造業で担う役割は?

M2MとはMachine to Machineの略称であり、機械同士が互いに通信して情報をやり取りすることを指す用語です。自動車の自動運転システムなどはM2Mの最たる例であり、製造業を中心とするエンジニア分野でネットワークを通じてすべての機器がつながるコネクティビティの時代が到来するにつれ、ますます注目が高まる分野です。

当記事ではM2Mとは何か、また今後の製造業においてどのような役割を担うのかに加え、M2M関連で需要の高まるスキルや職種についてもご紹介いたします。 

 

 

M2Mとは?IoTとの違いは?

M2M(Machine to Machine)は機械同士が互いに通信して情報伝達を行うことを意味します。例えば、自動車の自動運転システムの場合だと、カメラやセンサーによって危機を察知した際にその情報を制御機器へと伝達してブレーキをかける、といった動作がM2Mの技術によって実現されています。

非常に似た技術としてIoT(Internet of Things)が挙げられますが、M2Mは機械同士のクローズドなネットワークでつながっているのに対し、IoTはインターネット、すなわちオープンなネットワークにそれぞれの機械がつながっており、インターネット経由で複数の機械が情報のやり取りを行う技術のことを指します。

また、IoTの場合、様々なデバイスからデータを収集してそれらのビッグデータをAIなどの技術を用いて分析・活用することが目的とされているのに対し、M2Mはあくまで機械と機械の間で情報通信や制御を行うことを目的としている場合が大半です。

しかし、基本的にはM2MはIoTの基盤となる技術であり、2018年に矢野研究所が発表したレポートでも、M2MおよびIoTの技術革新や普及が進むにつれて両者の境界線があいまいになることが予測されています。IoTの技術がAIや機械学習などを統合したものになっていくにつれ、M2MもIoT技術の一部としての位置づけがされるようになっています。

 

M2Mが製造業で担う役割とは?

M2Mは先述の自動運転システムなど、消費者が利用する製品で用いられていることもありますが、多くの場合は工場機械の制御など、製造業の現場で用いられています。M2Mのシステムを用いることで、ヒューマンエラーや工数、人件費を削減することができ、業務効率化が実現できます。

M2M技術自体は真新しいものではなく、2010年代から普及が始まっていましたが、センサー技術や通信速度の進歩によりM2M技術の安定性や信頼性が増したことに加え、導入コストや運用にかかる電力、またメンテナンスにかかる労力も減少しており、近年ますます注目が高まっています。

IoTと比較しても、人間やAIの介入が不要なため完全な自動化が実現できること、またインターネットを経由していないのでサイバーセキュリティの観点からIoTよりもサイバーアタックなどのリスクが低いことが挙げられます。

​今後、センサーやカメラなどを中心とするさらなるM2M技術の進歩によって、通信の質の向上や安定化、セキュリティの強化、また低コスト化が進むことにより、製造業の現場で急務となっているDXやオートメーション実現のためのIoT技術の進化の底上げに貢献することが期待されています。

 

M2M関連で需要の高まる職種は?

M2MおよびIoT技術の普及によって、当領域でのスキルや経験が高まっていることに加え、電気回路設計や制御設計のスキルへの需要も高まっています。インダストリアルや自動車部門で活発に募集が行われている職種として、以下が挙げられます。

  • アプリケーションエンジニア
  • システムエンジニア
  • メカトロニクスエンジニア

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