製造業でますます需要の高まるメカトロニクスエンジニアとは?

メカトロニクスとは学問・技術分野の一つであり、メカニクス(機械工学)とエレクトロニクス(電子工学)、また情報工学を合わせた分野を意味します。工業で使われる際には機械の動きを電子回路によって制御することを示し、家庭用電化製品から自動車、医療機器に至るまで幅広い種類の商品に応用されています。
この記事では、メカトロニクスの専門家であるメカトロニクスエンジニアという職種について、職務内容や必要資格、年収についてご紹介します。
メカトロニクスエンジニアとは?
メカトロニクスエンジニアは、電子部品(マイクロコンピュータ)による電子制御技術を持つ機械製品の設計・開発を行う職業です。昔の機械はハードウェアであるメカニクスのみで動いていましたが、現在の機械装置はエレクトロニクスによってソフトウェアでの制御が可能になり、自動車や家電など消費者が日常的に使う製品から、医療現場で使われる医療機器や工場で使われる産業機械など、ほぼ全ての機械製品の設計・開発工程においてメカトロニクスが不可欠な要素となっています。また、IoT(Internet of Things)の普及も、メカトロニクスエンジニアの需要の高まりを後押ししています。
メカトロニクスエンジニアの募集がある業種としては、自動車メーカーや電機メーカーを含む製造業が中心となります。自動車産業においては以前から機械系エンジニア(メカニカルエンジニア)が高い需要にありましたが、開発の焦点が自動運転や電気自動車へと移行するにつれて、電気系エンジニア(エレクトリカルエンジニア)、およびメカトロニクスエンジニアの需要が高まっています。
メカトロニクスエンジニアの職務内容
メカトロニクスエンジニアの職務内容は業界や業種によって異なりますが、主に以下の職務に対して責任を持ちます。
自動車メーカーの場合:
- エンジンに関わる各種部品の設計・開発
- 車載用リチウムイオン電池パックの構造設計
- ATやCVTなどの変速機(ギア)の要素開発や部品設計
- 自動車ボディや内装を構築する部品の設計
- カメラやセンサー、レーダーなど車載電子部品の設計
電機メーカーの場合は製品によって具体的な職務は異なりますが、基本的には機械の根幹となる機構の設計・開発が主な業務となります。
メカトロニクスエンジニアに必要な資格・スキル
メカトロニクスエンジニアに関連するスキルとしては、一般社団法人日本機械設計工業会が運営する機械設計技術者試験が挙げられます。しかし、この資格を必須としている求人は決して多くなく、資格よりも実際の経験やスキルが求められるケースが大半です。
実際に求められるスキルや経験は業種や設計・開発に携わる製品によって当然異なりますが、多くの場合以下のようなスキルや経験が応募要件となります。
- 製品・部品の構造設計、機械設計
- エンジンの設計スキル
- ロボットの設計スキル
- 制御システム設計スキル
- 電気回路設計・基板製作スキル
- 蓄電池設計のスキル
高度な知識と技術、専門性が必要とされる職種のため、未経験からの挑戦は難しい職種ですが、メカトロニクスエンジニアへの需要の高まりによって他業界での経験を持つエンジニアの採用に対して寛容な姿勢を見せる企業も多く見られます。業界が違えども、これまでの経験をどのように活かすことができるかをきちんとアピールすることで、ご自身のキャリアの幅を広げることが可能です。
メカトロニクスエンジニアの年収は?
メカトロニクスエンジニアの平均年収は500~800万円ほどとされていますが、業界や経験年数、ジョブレベルによっても大きく異なります。外資系メーカーの場合は年収相場も高くなる傾向にあり、当社が扱っている求人では以下のような相場となっています。
経験あり-¥8,000,000~12,000,000
経験なし-¥5,000,000~6,000,000
中途での転職の場合は現在の年収が土台となる場合が大半ですので、ご自身の市場相場や具体的な求人案件については、ぜひ当社コンサルタントまでお気軽にご相談くださいませ。
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