オートモーティブ、ロボティックス、半導体分野-転職先としての将来性や注目の職種は?【2023年最新】

世界的に猛威を振るった新型コロナウイルス感染症やAI技術の発展といった社会変化は、日本の製造業に大きな影響を与えています。

今回は、当社にて製造業部門のマネージャーを務めるコーディ・ドレーパー(Cody Draper)に、業界における採用動向や今後転職先としておすすめのポジションについての話を聞きました。

 

Cody Draper – 担当領域について

 

米国育ちで、大学時代には陸軍に入隊して軍事情報部に所属。 兵役中に自分のビジネスを立ち上げた後、ベライゾン・コミュニケーションズ(Verizon communications)にセールス&マーケティング・マネージャーとして入社し、アメリカ南東部でのシェアの拡大に貢献する。

2014年に日本に移った後は世界のトップブランドの採用活動やマネジメントに携わる。 現在はProgressive Recruitmentにて、製造業部門におけるリクルーティングを担当しており、2022年9月からはマネージャーとして、オートメーション、ロボティックス、IoT、Industrial 4.0部門を総括している。

 

オートモーティブ、ロボティックス、半導体 (セミコン)分野における採用動向は?

「製造業においてはどの分野でも2023年以降も採用が活発に行われることが予想されますが、特にオートモーティブやロボティックスに関するポジション、半導体(セミコン)関連のポジションでの募集が頻繁に見られるでしょう。」とコーディは話します。「半導体(セミコン)に関しては、ここ数年間懸念されている人材不足や、日本政府が積極的に事業を支援し始めている状況を踏まえても、特に今後の更なる採用の活発化が期待できる分野と言えます。」

「また、スマートマニュファクチャリングと呼ばれる、工場内の作業現場からビジネスの全側面まで、全ての製造工程をデジタル化する技術が注目されています。」とコーディは述べます。Web4.0の力を借りて、2023年以降一層成長が期待できる分野であり、ものづくりにおけるサプライチェーンマネジメントからサービタイゼーションまで、スマートマニュファクチャリングに関わる多くの分野において採用の活発化も見込めます。

 

2023年以降-需要の高まるポジションは?

「エンジニア分野では、エレクトリカル・エンジニアやメカニカル・エンジニアのニーズが今後も高まることが予想されます。コマーシャル分野では、セールスマネジメントに関わるポジションの採用を積極的に行う企業が多く見られます。」

2022年に株式会社帝国データバンクが行った「2022 年度の賃金動向に関する企業の意識調査」によると、人手不足は94%以上の大企業・中小企業において顕在化しています。このうち32%の企業が「ビジネスにも影響が出ている」と回答しており、このような回答をした企業の業種の上位には、情報サービス、建設、自動車・同部品小売・輸送機械などが含まれており、これらの業界において、特に上述のエレクトリカル・エンジニアやメカニカル・エンジニアの採用が積極的に行われ、この傾向は2023年以降も加速することが予想されます。

 

製造業の未来-本当に安定している?

「近年ではAIの参入により『製造業の将来性について不安」という声がよく聞かれます。しかし、数値で定量化できない経験や熟練の技などが必要とされる生産技術・製造技術や、自動車・機械などの設計・開発エンジニアリング技術はAIに代替が利かない業務と言えるため、今後も常に一定の需要があることが見込まれます。」とコーディは話します。

「特にITの根本を担う電子部品や半導体を扱う業界の将来性は非常に高く、近年では製造業の他の分野と同様、人手不足や後継者不足も深刻化しているため、転職先としておすすめの分野です。」

 

未経験での就職・転職について

「製造業において、業界未経験での転職は可能であるかもしれませんが、何かしらそのポジションに必要となる経験を積んでいる、もしくは習得していることが前提となります。また、何より日本国内での転職の場合は、日本語のスキルを持っていることが必須となります。そのため、日本語のスキルを持っていれば、大学でコンピューターサイエンスを学んだ新卒の場合でも、Juniorレベルのエンジニア職への就職が可能となります。」とコーディは話します。

近年はWeb4.0やオートメーション、ロボティクスなどにより、近年は製造業もほぼIT業界と変わらない立ち位置にありますが、他のIT業界の職種と比較し、製造業におけるエンジニア職に求められるスキルには多少の差が見られることもあります。「例えば、エレクトリカル・エンジニアやメカニカル・エンジニアは、採用の際に対人能力の優れた人材が採用される傾向にあります。」

 

それぞれのポジションにおける平均年収は?

ここからは、前述した、今後需要がより期待できるエレクトリカル・エンジニア、メカニカル・エンジニア、セールス(マネジメント)のポジションにおける平均年収をご紹介します。企業やポジションによって前後することもありますので、参考としてご覧いただければと思います。

 

①エレクトリカル・エンジニア、メカニカル・エンジニア

経験あり-¥8,000,000~12,000,000

経験なし-¥5,000,000~6,000,000

 

②セールス(営業)

経験あり-¥8,000,000~10,000,000

経験なし-¥5,000,000~6,000,000

 

③エンジニアマネージャー、セールスマネージャー

¥12,000,000~15,000,000

 

④エンジニアカントリーマネージャー・ディレクターレベル

¥18,000,000~20,000,000

 

「今まで長らく業界内での転職サポートをしてきた中で、約10~15%の年収アップを成功させた方を多く見てきました。製造業界における給与制度は、IT業界とは、給与制度(インセンティブのシステムなど)が異なるケースが多くあります。転職活動やオファー交渉に関して不安のある方は、まずは私たちのような転職エージェントにご相談することをおすすめします。」

 

オートモーティブ、ロボティックス、半導体分野-「サステイナブルで社会から常に必要とされる、非常に魅力的な業界」

「あまり目立たない、縁の下の力持ちともいえる製造業ですが、私たちが生活していく上で欠かせない業界であり、ニーズが絶えることがない、転職先としても魅力的な業界です。」とコーディは話します。つながるロボット工学、3Dプリント、クラウドコンピューティング、AI、IoT (モノのインターネット) など、第四次産業革命 (インダストリー4.0) のテクノロジーはスマートマニュファクチャリングを可能としており、製造業界を更に面白いものとするでしょう。

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