自動車業界、今後需要が高まる職種とは?

現在、STEM(科学、テクノロジー、エンジニアリング、数学)分野の多くの業界で優秀な人材の確保が急務となっており、自動車業界をはじめとする製造業においてはとりわけ、必要なスキルを持った人材の確保が難しい状況にあります。この背景には、コロナ禍で急激に進んだデジタル化や、日本を含む先進国諸国で顕著な少子高齢化、すなわち労働人口の減少など様々な要因がありますが、自動車業界に特有の大きな潮流が採用動向に大きな影響を与えています。
当記事では、現在の自動車業界の採用動向に影響を与える3つの大きな要因に加えて、今後自動車業界でより高い需要が予測される職種について解説します。
自動車業界の3大潮流
1. デジタル化
現在、自動車はただの乗り物ではなく、インターネットに接続可能な端末としての機能を持ち合わせており、システムの多くがソフトウェアで制御されています。そのため、自動車開発やメンテナンスの大部分をソフトウェア関連作業が占めると同時に、自動運転技術の開発に伴ってハッキング対策の重要性がこれまでになく高まっています。
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記事を読むこの流れに伴い、IT人材への需要が急激に高まっています。今後も需要が高まる職種として、ソフトウェアエンジニアやセキュリティエンジニアが挙げられます。
2.脱炭素化への動き
世界的な脱炭素化、すなわちネットゼロへの動きも自動車業界をはじめとする製造業における人材戦略に大きな影響を与えており、脱炭素化と両立したビジネスを展開するための知識を持つ人材の確保が急務となっています。電気自動車や水素自動車など新たなビジネスモデルの開発と推進に伴い、これらの分野での知識や経験を持つ人材への需要が急激に高まっています。
以前から機械系エンジニア(メカニカルエンジニア)は自動車業界で高い需要にありましたが、EV事業へ重きを置く企業が増えるにつれて、電気系エンジニア(エレクトリカルエンジニア)の需要が増加傾向にあります。また機械と電気の両方をカバーすることのできるメカトロニクスエンジニアは、その数がまだ少ないこともあり、どの企業からも非常に高い需要のある人材です。
また、脱炭素化に向けて公共交通機関の利用を促進するための動きとして、MaaS(Mobility as a Service)事業へ取り組む企業も増えており、新規事業立ち上げのための事業開発や、アプリやサービス開発のためのUI/UX デザイナーやデータアナリスト・データエンジニアなどの募集も見られます。
3.自動運転技術への需要の高まり
自動車業界におけるもう一つの大きな流れが、自動運転への取り組みです。自動運転はレベルに応じて0~5の段階に区分することができ、現在、自動運転レベル3(主な運転者はドライバーではなくシステムであり、決められた条件下で、全ての運転操作を自動化。ただし運転自動化システム作動中も、システムからの要請でドライバーはいつでも運転に戻れなければならない)まで実用化が進んでいます。
これに伴い、安全な自動運転を可能にするためのカメラやセンサーなどのシステム開発・管理に携わるシステムエンジニアへの需要が高まっており、今後もさらなる需要の高まりが予想されます。
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