日本発、自動車産業におけるロボティクスで世界の注目を集める企業5つ

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RPA(ロボティクス・プロセス・オートメーション)はインダストリー4.0を実現する上で欠かせない要素です。インダストリー4.0とは第4次産業革命とも呼ばれ、通信によって工場同士や機械同士がつながったスマート工場を中心としたエコシステムの構築のことを指します。元々はドイツ政府主導の産学連携プロジェクトとして提案されたものですが、似たような構想が各国で進められており、日本も例外ではありません。

人工知能(AI)やクラウドコンピューティング、データアナリティクスの技術革新が進むにつれて、多くの工場やそれらの工場で使用される産業用ロボットにもその技術が適用されるようになってきており、自動車産業や製造業も新たな節目を迎えています。

 

ソサエティ5.0とインダストリー4.0

インダストリー4.0に加えて日本で注目を集めるコンセプトがソサエティ5.0です。ソサエティ5.0とは仮想空間(バーチャル空間)と現実空間(フィジカル空間)を高度に融合させたスーパースマート社会を指します。ソサエティ5.0もインダストリー4.0も、ロボティクスを活用することで通信時間のタイムラグをなくし、全てがシームレスにつながることが前提となっています。これを突き詰めれば、今までは空想の産物でしかなかった「空飛ぶ車」の実現も夢ではありません。事実、 Skydriveは2025年を目途に空飛ぶ車の開発を進めています。

一方、これらを実現するにあたっては、センサーや通信機能を搭載した数多くの部品が必要となり、どれか一つにでも欠陥があれば重大な事故につながりかねません。最先端技術の実現と実用可能な安全性を担保するために、自動車産業や自動車関連産業においても数多くの企業が凌ぎを削っています。以下では、自動車産業におけるロボティクスの活用で注目を集める日本発の企業をご紹介します。

 

Clarion

スマートコックピット技術を開発するClarionは埼玉県に本社を置く企業です。資本金は203億4,600万円で、2019年にFaurecia社傘下となり、現在はFaurecia clarion electronicsとしてクワッドビュー技術を用いたナビゲーションインターフェースによる運転支援システムや車内モニターシステムなど、車内情報システムのソリューションを提供しています。これらにはコンピュータービジョンや音波によるセンサーが搭載されており、特に自動運転車両関連でにおいてアジアやヨーロッパ、そしてアメリカ大陸を中心に巨大な国際市場を確立しています。

 

ZMP

ZMPは、2001年に設立されたロボットメーカーです。ADAS/自動運転の開発ツールとして自動運転開発プラットフォームを展開しています。投資家にはインテルやソニーが名を連ねており、自動車のイノベーションにおけるリーダーとなることを目指しています。昨年はソニーと共同で自律走行型ドローンを開発したほか、モバイルインターネット企業のDeNAと合弁で無人タクシーサービスを開始しました。

 

Tier IV

Tier IVは東京に本社を置く、自動運転技術のためのオープンソース・ソフトウェアを提供する企業です。シリーズAラウンドで113億円の資金調達に成功し、オープンソースの自動運転OS「Autoware」を用いて、さまざまなサービスを提供しています。走行ルートの指示などを行う運行管理サービスである FMS(Fleet Management System)を活用し、車の自動運転を実現しています。

 

Renesas Electronics

NECエレクトロニクスとルネサステクノロジーが経営統合して生まれたルネサスエレクトロニクスは、車載向け半導体で2位のシェアを誇る大手です。2021年3月に茨城県の工場で発生した火災により、世界的に半導体の供給が不足する「ルネサス・ショック」が起きています。

ルネサスエレクトロニクスは主要事業に加えて、近年自動車システム開発部門で自動運転車市場にも参入しました。ルネサスの車載用SoC(System on Chip)「R-Car」お車載制御用マイコン「RH850」は、走行判断と制御を行う運転支援システムの電子制御ユニットにおける中核的機能として、日産自動車にも採用されています。今後はこれらシステムのコストパフォーマンスの向上やCPU性能の向上、ユーザーエクスペリエンスの向上、セキュリティや安全性の向上を図っていきます。

 

SkyDrive

2012年に設立された日本のスタートアップSkyDriveは、2019年に日本初の屋内有人飛行実験を成功させ、2020年には1人乗りの小型モデルである「SD-03」を発表しました。SD-03は、四隅に設置した計8枚のプロペラにより、時速50kmで約10分間の飛行が可能です。また、SkyDriveはシリーズBで40億6400万円の資金調達に成功しており、投資家からも期待されています。

2025年に開催が予定されている大阪万博において、関西国際空港から30km近く離れた万博会場までの移動手段として空飛ぶ車を利用するという日本政府の方針を受け、 SkyDrive をはじめとする国内外のメーカーが開発に取り組んでいます。

 

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